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  • Q&A 気管切開術って何?こどもが気管切開術を受ける場合どうすれば良いの?

    気管切開術とは、息の通り道の一つである気管に穴を開けて通気路を確保する手術のことです。 喉が腫れたり、うまく呼吸ができないなどの呼吸困難を引き起こす疾患や、 痰や分泌物がうまく排出できない場合、食事を飲み込めず誤嚥のリスクが高い場合などの治療に行われることがあります。 息の通り道である気管を切開することで、気道の確保や痰の排出ルートの確保などの気道の管理を容易になります。 「治療編:気管切開術」 子供が気管切開術を受ける場合、まずは病状について詳しく検査を行い、手術が本当に必要なのかを判断します。 その際には以下のような、手術を受けるメリットとデメリットについて考える必要があります。 メリット: 呼吸困難の状態が急に悪くなったりするリスクを減らし、呼吸器による管理もしやすくなります。 また、誤嚥が多い際には、その頻度を減らすことによって肺炎や窒息のリスクも減らせる場合もあります。 デメリット: 声を出したり、お風呂に入ったり、いきんだりする際に制限があります。 乾燥した空気が直接気管に入ってしまうので、のどへの刺激になったり、感染しやすくなるリスクもあります。 最近では、様々なカニューレがあり、湿度を保つものや声を出せるようになるものもあります。 手術後は、専門の医師や看護師によって定期的にケアを行い、呼吸器や喉の炎症、感染症などの合併症に注意しながら経過観察を行います。 この際に、以下のようなトラブルが起きることがあります。 ・空気が漏れて、圧をかけた換気ができない ・気管の中が傷ついてしまい、血がでてしまう ・孔の部分で皮膚や肉芽の組織が大きくなることで、気管が狭くなってしまう 気管切開術は手術を受けることもそうですが、手術をした後の管理も含めて、経過をみることが重要です。まずは耳鼻科専門医のにご相談していただき、適切な治療を受けることをお勧めします。 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 喉頭軟化症ってなに?こどもが喉頭軟化症だったらどうすれば良いの?

    喉頭軟化(軟弱)症は、気管や喉頭の壁が薄くなり、柔らかくなってしまう疾患です。主に乳児期に発症することが多く、特に早産児や低体重児に多く見られます。 喉頭軟化症の原因は明確ではないのですが、遺伝的な要因や外的要因が関与するとも報告されています。 喉頭軟化症の主な症状には、以下のようなものがあります。 ・喘鳴(ヒューヒューという音を出す) ・呼吸困難 ・咳がでる 症状が軽い場合は経過観察する場合もありますが、喉頭が柔らかいことで、息の通り道を塞いでしまうことがあります。 このように、症状が重い場合は、人工呼吸器の使用や気管挿管、気管切開術などが必要になることがあります。また、定期的なフォローアップや家庭での管理が必要になる場合もあります。 「治療編:気管切開術」 喉頭軟化症だった場合、小児科医や耳鼻科専門医による適切な診断と治療が必要です。ご家族や周りの方々には、定期的な診察や治療に協力していただき、一緒に治療方針を決めていくことが大切と言えます。 また、症状の変化や急な悪化があった場合には、早期に相談するようにしましょう。 Point ・喉頭軟化症は気管や喉頭の壁が薄くなり、柔らかくなってしまう疾患 ・乳児期に発症することが多く、ひどい場合には息の通り道を塞いでしまう ・経過を見ていく必要があり、人工呼吸器や気管挿管、気管切開術の適応となるこ とがある 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 「扁桃腺が大きいと言われました。 扁桃腺ってなに?大きい場合はどうすればよいの?」

    扁桃腺は、のどにあるリンパ組織で、体の免疫機能を担っています。 こどもの場合は扁桃腺が大きいことも多く、口や喉も小さいために、よく目立ちます。正常でも大きいことが多いのですが、感染による扁桃炎や免疫が刺激される場合、できものなどが原因で大きくなることもあります。 扁桃腺が大きい場合、問題になる点の一つが、息の通り道を狭くしてしまうことです。特に睡眠時に、口を開けたまま寝ることが多くなり、いびきや睡眠時無呼吸症候群を発症することがあります。 「睡眠時無呼吸症」 また、その他の症状として、飲み込みづらさがあり、感染などで炎症がある場合には、痛みや発熱を伴います。 また、免疫によるものでは、関節の痛みや腎臓への負担、手足などの皮疹ができることもあります。 そのため、 ・どのくらい大きいのか ・大きいことで、どの程度呼吸を抑えているのか ・他の所見として何があるのか について評価し、原因に応じた適切な治療を行う必要があります。 感染症の場合は、抗菌薬や炎症を抑える薬を使用することがあります。 免疫の異常(IgA 腎症、掌蹠膿疱症など)によるものであれば、全身の検査を行った上で、扁桃を手術するかどうか検討します。 いびきや睡眠時無呼吸の場合は、症状が軽度であれば様子をみることが多いですが、程度によって、手術による切除や摘出が行われることもあります。 症状がある場合は早めに医師の診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。 Point ・扁桃腺は、のどにある免疫の組織で、こどもでは大きいことが多く、免疫が刺激されると腫れることもある ・扁桃腺が大きくなると、息の通り道を狭くし、いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことがあるため、治療が必要かどうかを検査する必要がある ・治療方法は原因に応じたもので、手術による切除も必要な場合がある 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A こどもが眠っている際に、いびきや睡眠時に息が止まることががあります。どんな影響がありますか?どんなことに注意すれば良いですか?

    いびきや睡眠時無呼吸は、睡眠時の呼吸の停止や低下を引き起こすもので、原因としては、全身のもの、局所によるものに分けられます。 全身のものとしては、 ・肥満 ・内分泌疾患 ・神経、筋疾患   が原因になることがあります。 また、局所によるものとしては、 ・扁桃腺などの喉にある組織が大きい ・顎が小さい ・鼻がせまい ・鼻の突き当たりがせまい など、息の通り道が狭くなるような様々な原因が、いびきを引き起こします。 小児の場合、とくに扁桃腺や鼻の突き当たりにあるアデノイドという組織が大きいことで、息の通り道が狭くなり、いびきや睡眠時無呼吸を引き起こすことが多いです。 寝ている際の呼吸が抑えられてしまうと、その影響として以下のようなものが考えられます。 ・睡眠の質が低下し、日中の眠気や集中力の低下が生じる ・体内の酸素濃度の低下が、成長や発達に影響を与える ・十分な睡眠をえられないことによる成長ホルモンの低下や身体発達の遅れ、心血 管系への負担をおこす つまり、子供ではとくに、学習や体の発達に大きく影響を与えるため、程度がひどい場合には早期に介入を行う必要があります。 いびきや睡眠時無呼吸が疑われる場合は、耳鼻咽喉科専門医や睡眠医療センターなどの専門医に相談し、診察や検査を受けることをおすすめします。 Point ・いびきや睡眠時無呼吸の原因は全身的、局所的なものに分けられ、こどもでは扁 桃腺やアデノイドが大きく、息の通り道が狭くなることが原因となる場合が多い ・こどもでは睡眠の質低下や成長、発達に大きく関わるため、程度がひどい場合に は、早期の対処が必要となる 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 耳垢はなんでたまるの? 子供の耳垢はとったほうがいいの?

    耳垢とは、外耳道を保護するために、耳の中で作られる蜜蝋状の分泌物です。 外耳道を綺麗に洗浄し、潤滑にするとともに、感染に対しての抗菌作用があります。 一般的に、耳垢は自然に外耳道から外へと排出されることが多いですが、時には詰まってしまうこともあります。 これは、外耳道の形状が細かく複雑で、耳垢が溜まりやすいためです。 耳垢はこどもでは溜まりやすい傾向にありますが、溜まりやすいことは病気ではなく、耳垢の質や外耳道(耳の道)の形などが影響しています。 また、耳垢の質(乾燥や湿っぽい)は遺伝する部分もあり、地域性や人種による差が認められます。 耳垢は痒みや耳閉感(耳がつまる感じ)がある場合には、可能な範囲で取れば良いのですが、綿棒などの棒状のもので頑張ってとろうとすると ・耳の道が傷つく ・鼓膜を傷つけてしまう といった可能性も十分にあります。 細菌や塵などの異物が外耳道に入るのを防ぐ働きを持っていますので、子供の耳垢については、基本的には取りすぎる必要はありません。 耳かきで耳垢を押し込んでしまい、症状を悪化させる可能性があるためです。 目に見える範囲で綿棒や耳かきをそっと使用し、取りにくいものは無理をせず耳鼻科を受診することをおすすめします。 Point ・耳垢は蜜蝋状の分泌物で、異物が外耳道に入るのを防ぐ機能がある ・耳垢の質や耳の道の形によって溜まりやすさに影響する ・耳の皮膚は弱く、傷つける可能性があるため、取りすぎる必要はない ・取りにくいものは無理をせず、耳鼻科を受診することを推奨する 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 動揺病(のりものよい)ってなに? こどもではどうして起きるの?

    長時間のドライブなどで、乗り物酔いになる場合があります。 乗り物酔いのこと医学的には動揺病といいますが、車や船などの乗り物の揺れや動きによって引き起こされるめまいや吐き気などの症状を指します。 乗り物以外でも、回転する遊具や映画館の大画面などでも発生することがあります。 動揺病の原因は内耳や眼の平衡感覚器官が乗り物などの揺れや動きに対して、対応できなかったり、過敏に反応することにあります。 乗り物の揺れや動きに対応するために平衡感覚器官と脳が適切に調整できないため、めまいや吐き気、頭痛、不安感などの症状が現れます。 子供では、大人よりも平衡機能や神経の発達が未熟であるため、動揺病が発生しやすいとされています。さらに、心理的要因や空腹・食べ過ぎなどで、症状をひどくしてしまいます。 動揺病の症状を少しでも抑えるためには、以下のような対策が有効です。 ・乗り物に乗る前に軽食をとる、 ・前の方の座席など、揺れの少ない席を選ぶ ・移動中は遠方を見るようにする また、呼吸法やリラックス法などを行うことで、症状を和らげることもできます。 一方では、内服薬が必要になることもありますので、症状がひどい場合には専門の医師の診察をお勧めします。 Point ・動揺病は乗り物の揺れや動きによって起こるめまいや吐き気などの症状 ・内耳や眼の平衡機能が対応できなかったり、過敏に反応することでおこる ・子供では大人よりも発生しやすく、事前の対策が有効である 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 片側が難聴と言われました。 どのような原因がありますか? 生活に影響はありますか? 治療は必要でしょうか?

    片側だけが聞こえにくい場合(一側性難聴ともいいます)、その原因は様々なものが考えられます。 例えば、以下のものが原因になることがあります。 ・おたふくかぜによるムンプス難聴 ・急性または慢性の中耳炎 ・外傷 ・腫瘍 ・突発性難聴 ・内耳の形態異常 また、両側の難聴の初期や早期の段階である可能性もあります。 片側が難聴と診断されると、生活に影響が出る可能性があります。 聴力の低下によって、周りの音が聞こえづらくなるため、学校や社会でのコミュニケーションや活動に支障をきたすことがあります。 これは単に音が聞こえづらいだけでなく、音がある場所や方向を正確に認識できないことがあります。(音源定位) うるさい場所での聞き取りも難しい場合があります。 そのため、片方が聞こえているからといっても、スムーズなコミュニケーションがとれるわけではなく、学校の席や道路を歩く際には、聞こえづらい方向に配慮していく必要があります。 治療の必要性は、原因や程度によって異なります。 軽度の難聴であれば、様子をみることや補聴器の使用が有効であることがありますが、中等度や重度の難聴の場合では、手術が必要になることがあります。 また、難聴の原因に応じて、抗生物質やステロイドなどの薬物療法が必要になることがあります。 最善の治療法を選択するためには、専門家の診断と治療が必要です。治療を受けることで、聴力の改善や生活の質の向上が期待できる場合があります。 Point: ・片側の難聴(一側性難聴)は、様々な原因がある ・反対側の耳で音はよく聞こえていても 、音のなっている場所の把握や雑音下での聞き分けが難しい場合がある ・生活の中でも不都合な場面があるため、学校や外出の際には音の聞こえにくい側に配慮する必要がある。 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

  • Q&A 聞こえが悪くなったかどうかは、どのようにわかるの?

    大人とくらべて、こどもは自分で「きこえが悪い」と訴えることが難しい場合も多く、周りの人が些細な違いに気がつくことが、難聴を発見する機会になることもあります。 日々の生活の中で ・よく耳をさわる ・音への反応(ふりむき、驚きなど)が悪い ・言葉の発音が悪い ・言葉の数が少ない ・学校で授業の反応が悪く注意される ・ざわざわした中で聞き取りが悪い といった症状から難聴がわかることもあります。 また、出生時や幼稚園、学校の検診などで聴力について指摘されることもあります。 軽い程度の難聴や片側だけの難聴では、言語の獲得や生活に大きな支障とならないことも多いため、気が付かないこともあります。日頃の生活での変化に注意したり、定期的な健診、学校・保育園での報告についてもしっかりと見ていく必要があります。 聞こえが悪くなったかどうかを調べる方法として、一般的には、次のような方法が用いられます。 聴力検査: 聴力検査は、聴力の程度を測定するための検査です。医師や聴覚士などの専門家によって行われ、一般的には、耳に音を送り、その音が聞こえるかどうか、またはどの程度聞こえるかを測定することで聴力の程度を確認します。 最近では、聴力検査のアプリケーションもありますが、必ずしも正確とは言えないので参考程度に使ってみるのがよいでしょう。 発音の確認: 子供が言葉を発音するときに、発音が不明瞭だったり、間違っていたりすることがある場合、聴力の問題がある可能性があります。 とくに難聴の程度が軽い場合はサ行やタ行などのわずかな発音がうまくできなかったりします。 行動の観察: 聞こえが悪くなった子供は、周りの音に反応しなかったり、周りの人の言葉を聞き取れなかったりすることがあります。そのため、周りの音や話し声に反応しない、話しかけても聞こえないなどの行動の変化を観察することで、聴力の問題があるかどうかを確認することができます。 聴力に問題がある場合は、早期の発見や治療が重要です。軽い難聴の程度でも、他の原因が隠れていることもあります。 ご両親や周りの方々で気がついたことがあれば、お近くの耳鼻咽喉科専門医に相談し、早期の治療や支援を受けることが望ましいです。 文章、監修:野田昌生 イラスト:野田昌生

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