ふわふわ?グルグル?…その「めまい」、原因は一つじゃない
「立ちくらみのような感覚」「天井が回るような感覚」など、めまいの訴えは人によって様々です。
実はこの「めまい」という症状の背景には、多様な原因が隠れています。
特に女性の場合、加齢や生理周期に伴うホルモン変動が体のバランス機構に影響し、めまいを起こしやすくなることがわかっています。とくに45〜55歳の女性に多くみられる“更年期のめまい”は、日本産婦人科学会によると、エストロゲン(女性ホルモン)の急減による自律神経の不安定化が影響するとされています。
女性ホルモンの変化がめまいを引き起こす?――ホルモンと自律神経の関係

エストロゲンという女性ホルモンは、自律神経の安定や血流の調整に関与しています。
このエストロゲンが更年期を境に急激に減少すると、自律神経が乱れ、ふらつき・動悸・ホットフラッシュといった症状が現れやすくなります。
また、ストレスが加わると、脳内の視床下部-下垂体-副腎系が過剰に反応し、ストレスホルモン(コルチゾール、バソプレシンなど)が内耳にも悪影響を与えることがわかっています。
実際に、更年期女性のうちめまいを訴える方の多くが「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」や「メニエール病」などの耳疾患を併発していたという報告もあります。
耳が原因のめまい:突発的な発作は内耳の信号トラブル
内耳には、体のバランスを感知する三半規管や耳石器があります。これらの器官に異常があると、まるで体が回転しているような「グルグルめまい」が起きることがあります。
以下の疾患が代表的です。
- BPPV(良性発作性頭位めまい症):頭の位置を変えたときに耳石がずれてめまいを起こす。
- メニエール病:内耳のリンパ液の調整がうまくいかず、耳鳴りや難聴も伴う。
- 突発性難聴:急激な聴力低下とともに回転性めまいが起こることも。
これらの疾患では、ホルモンやストレス、睡眠不足が悪化因子になることもあり、生活環境の見直しも必要です。
生理前後や更年期に「ふわふわ」「暗くなる」…それって貧血?――女性特有の要因に注目

月経時の出血が多かったり不規則だったりすると、鉄欠乏性貧血になりやすく、酸素供給の低下でめまいを感じることがあります。
特に以下の状態に注意。
- 過多月経・不正出血がある
- 生理中に立ちくらみや疲労感が強い
- 食事で鉄分が不足している
これらの場合、婦人科や内科での相談が必要になることがあります。
繰り返す・強いめまいは「受診のサイン」
一時的なめまいでも、以下のような症状がある場合は、自己判断せず受診を検討しましょう。
- 繰り返す発作や長引くふらつき
- 耳鳴り・難聴・耳の閉塞感を伴う
- 動悸やホットフラッシュなど、更年期症状もある
耳鼻科・婦人科・内科のいずれもが関与する可能性があるため、症状に応じた専門診療が安心につながります。
まとめ:めまいは「更年期のせい」と決めつけず、専門診療を

めまいは、ホルモンの変動・耳の異常・ストレス・循環器系の不調など、様々な原因が絡み合って起こることが多く、特に女性にはホルモンバランスとの関わりが深いことがわかっています。
「更年期だから仕方ない」と我慢し続けることは、結果的に症状を悪化させてしまうリスクにもなります。耳の病気や重篤な疾患の可能性もあるため、繰り返す・強い・日常生活に支障をきたす「めまい」は、専門医の診断を受けましょう。