鼻腔吸引は、鼻水や粘液を取り除くための一般的な方法の1つです。
特に小さな子供たちは、自分で鼻をかむことができず、鼻水が詰まることがあります。そのため、鼻腔吸引は効果的な方法の1つとされています。

鼻水が溜まってしまうと、たとえば以下のような症状に繋がってしまいます。

  • 呼吸がしづらくなる
  • その影響で哺乳や食事に制限がでる
  • 中耳炎の原因になる
  • 鼻すすり癖がでることがあり、長期的に耳の圧調整に制限がでる

鼻が出ること自体は正常でもあるのですが、とくに汚い鼻を溜めたまま、置いておくことは避けた方がよいと言えます。

耳鼻咽喉科の診察室では、吸引が行えるような機械や器具が揃っていますが、頻回の処置には移動の制限などから難しい場合があります。
市販のものでも、吸引力が適切に調整されており、鼻や粘膜を傷つけることが少なく、安全に使用できるものがあります。
鼻腔吸引を行う際には、専用の鼻吸引器具を使用することをお勧めします。

鼻腔吸引を適切に行わないと、鼻の粘膜を傷つけてしまったり、鼻の乾燥や刺激を引き起こす可能性があります。そのため、必要に応じて耳鼻咽喉科医に相談し、適切な方法で行うことが重要です。

また、鼻水を取り除くだけでなく、鼻腔内の粘膜を保湿することも重要です。
保湿剤や塩水スプレーを使用することで、鼻腔内を湿らせることができ、炎症を軽減し、症状を和らげることができます。
重度の鼻づまりや症状が持続する場合には、医師に相談することをお勧めします。

野田 昌生

この記事の監修

野田 昌生

  • 自治医科大学 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 講師
  • 耳鼻科専門医 医学博士