「鼻呼吸に変えたらいびきが減った」「顔つきまで変わった」と感じている人が増えています。
一方で、「テープを貼ると苦しい」「どうやってやるのか分からない」と不安を抱える方も少なくありません。
鼻呼吸は健康だけでなく、精神面や睡眠の質にも関係しているといわれています。
本記事では、鼻呼吸の仕組みやメリット、正しいやり方、そして気をつけたいポイントを、耳鼻科の立場から詳しく解説します。
- テープで自然に鼻呼吸に誘導できる
- 苦しい原因は隠れた鼻疾患の可能性も
- 顔つきや睡眠に好影響を与えることも
鼻呼吸は、見た目や生活の質にも深く関係しています。無理せず、医師のアドバイスのもとで取り入れましょう。
主な症状
鼻呼吸ができていない場合、以下のような症状が見られます。
- 朝起きると口が乾燥している
- 睡眠中にいびきをかく
- 日中も口が開いている
- 集中力が続かない、ぼーっとする
- 顔や顎のラインがぼやけてきた気がする
これらは、無意識のうちに口呼吸になっている可能性があり、結果的に睡眠の質や見た目、生活の質にまで影響します。
鼻呼吸ができない原因・なりやすい方

鼻呼吸が「苦しい」と感じる人の多くは、鼻づまりの症状を抱えています。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症などが原因で空気の通り道が狭くなり、結果的に口呼吸に頼るようになります。
特に以下のような方は、鼻呼吸障害になりやすいとされています。
- アレルギー体質がある方
- 季節の変わり目に鼻炎が出る方
- 子どもの頃から慢性鼻炎に悩まされている方
- 顎が小さい、または歯並びが悪い方
日本人は欧米人と比べて顎が小さい傾向にあり、その顔貌の特徴からも閉塞性睡眠時無呼吸症(OSAS)やいびきを起こしやすいと指摘されています。
耳鼻科での検査・診断方法
鼻呼吸ができない場合は、耳鼻科での検査が非常に有効です。以下のような検査を行います。
- 鼻腔通気度検査(鼻の通り具合を数値化)
- 鼻内視鏡検査(ポリープや形態異常を確認)
- アレルギー検査(通年性アレルゲンの確認)
特に鼻腔通気度検査では、0.25Pa/cm³/s以上が鼻閉とされ、鼻づまりの程度を定量的に判断することができます。検査は数分で終わり、痛みもほとんどありません。
治療方法と改善の目安

鼻呼吸を改善するには、まず原因となっている疾患への対応が必要です。アレルギー性鼻炎であれば抗アレルギー薬や点鼻薬、副鼻腔炎なら抗菌薬やネブライザー治療が用いられます。
一方、構造的な問題(鼻中隔弯曲症やポリープ)であれば、外科的な矯正や手術が検討される場合もあります。治療を始めてから1〜2週間程度で症状が緩和されるケースも多く見られます。
最近は、夜間に「口閉じテープ」を使って鼻呼吸を促す方法も注目されています。ただし、鼻づまりがある場合に無理にテープを使うと呼吸困難になる恐れがあるため、事前に耳鼻科での診察を受けることが重要です。
類似の症状と注意点
- いびき症候群:口呼吸が習慣化することで軟口蓋が振動しやすくなり、いびきが起こります。
- 閉塞性睡眠時無呼吸症(OSAS):鼻閉や顔貌、肥満などが関係し、日中の眠気や集中力の低下を招く重大な疾患です。
習慣的ないびきや日中の強い眠気がある方は、早めの受診をおすすめします。
日ごろの予防とケア方法
- アレルギー物質(ハウスダスト、花粉)の除去・掃除を徹底する
- 鼻洗浄(1日1回)で鼻腔を清潔に保つ
- マスク内の湿度で鼻腔の乾燥を防ぐ
- 睡眠時は横向きや仰向けで寝る習慣をつける
- 就寝前に軽いストレッチや深呼吸をしてリラックスする
- テープ使用は必ず鼻呼吸が可能な状態で行う
日中の「鼻呼吸トレーニング」や、意識して口を閉じる習慣も効果的です。
さいごに

鼻呼吸は「息をする」以上の価値を持ち、全身の健康や顔つき、さらには精神面にも影響を与えます。テープを使ったり、日常的なトレーニングをすることで変化を感じる方も多いですが、「苦しい」と感じる場合は無理をせず耳鼻科を受診してください。
正しい鼻呼吸で、毎日の生活がもっと快適になるお手伝いをします。
