副鼻腔炎は、副鼻腔と呼ばれる空洞が炎症を起こす状態を指します。副鼻腔は、鼻の中にあり、空気の通り道となっています。そこに炎症がおきている副鼻腔炎では、鼻づまりや痛み、頭重感、発熱、咳・喀痰などの症状を引き起こすことがあります。

副鼻腔炎は急性期のものと、長くつづく慢性期のものに分けられます。
急性期の原因は、ウイルスや細菌の感染だったり、アレルギーや空気中の汚染物質などの鼻炎に続いて起こるもの、歯の炎症から起こるもの、カビがあるものなど様々です。

副鼻腔炎を引き起こす原因を特定することで、治療方法を選択することができます。代表的な副鼻腔炎の治療には、抗菌薬や去痰薬の内服、吸入などがあります。
また、副鼻腔炎を予防するためには、受動喫煙や煙などの汚れた環境を避け、アレルギーを持つ人はアレルギー症状を抑えるために適切な対策をとることが重要です。

長く続いてしまい、薬による加療でも改善がない場合や、重症化すると手術が必要となる場合もありますので、症状が続く場合は専門医に相談することをお勧めします。

POINT
  • 副鼻腔炎は鼻の空間である副鼻腔に炎症がおきること
  • ウイルスや細菌の感染、歯などが原因となり、それぞれにあわせた治療が必要となる
  • 内服加療で改善がない場合や重症化した場合では手術加療も適応となる
野田 昌生

この記事の監修

野田 昌生

  • 自治医科大学 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 講師
  • 耳鼻科専門医 医学博士