鼻腔ポリープとは、鼻の粘膜にできる粘液を含んだポリープ状の腫瘤のことで、鼻茸とも言われます。アレルギーや慢性鼻炎、副鼻腔炎などの炎症によって発生することが多いです。
大人だけでなく、こどもでもできるもので、慢性的な鼻づまりや嗅覚障害、頭痛などの症状が現れます。
また、鼻の通り道を塞いでしまうことで、さらに副鼻腔炎をひどくしてしまう要因ともなります。
原因について
鼻腔ポリープの原因はまだ完全に解明されていませんが、アレルギーや慢性鼻炎、副鼻腔炎などの炎症が長期間続くことで起こることが多いとされています。
鼻腔内の炎症が続くことで、粘膜が腫脹し、ポリープが成長してしまうと、鼻腔の通り道を塞いで、鼻づまりや呼吸困難を引き起こすことがあります。
必要な検査とその所見について
鼻腔ポリープの診断には、鼻内からの診察や、鼻腔内視鏡検査が主に行われます。
ポリープがどこにあるのか、そして、どの程度の大きさなのかについて確認します。また、アレルギー検査や血液検査などが必要に応じて行われることもあります。
鼻腔ポリープではとくに、慢性副鼻腔炎に伴うことが多く、喘息などと関連する好酸球性副鼻腔炎でもよくみとめます。副鼻腔の精査のために、CT検査を行うこともあります。
また、鼻や副鼻腔にできる腫瘍性病変との鑑別が必要になるため、場合によっては、組織の一部をとって顕微鏡で確認をする病理検査も行います。
治療方法
治療方法については、症状を指標として方針を決定します。
鼻閉や嗅覚障害などが軽度であれば、ひどくならないか経過をみたり、抗アレルギー薬やステロイド点鼻薬の投与を行います。
一方、サイズが大きく、鼻閉や嗅覚障害の症状が重い場合は手術加療が検討されます。また、副鼻腔炎に伴うことが多く、副鼻腔炎の治療に合わせて行う例もあります。手術では、内視鏡下にポリープを摘出します。
治療を考える際の注意点としては、ポリープが再発する可能性があることや、手術のリスクがあることが挙げられ、これらを考慮した上で方針を決めていく必要があります。
- 鼻腔ポリープは鼻の粘膜にできる粘液を含んだポリープ状の腫瘤のことで、鼻茸ともい
- 副鼻腔炎に伴うことが多く、ポリープがあることで道を塞いでしまい、さらに副鼻腔炎を増悪させることもある
- 治療として、症状がひどい場合には手術加療が選択肢となるが、再発する可能性も考慮した上で決定する