朝起きたら突然声が出ない、仕事や学校で困る…そんな「声がれ」は多くの人が経験する不調の一つです。
すぐに治したいけど、何をすればいいの?と悩む方へ、分かりやすく解説します。

この記事では、原因や即効対策、明日までに治す方法、のど飴やはちみつの効果、コロナとの関連、そして回復期間の目安まで丁寧にご紹介します。

POINT
  • 声がれの原因を早めに見極めましょう
  • 明日までに治したいなら即効対策がカギ
  • のど飴やはちみつが回復サポートに有効

すぐにできるセルフケアから、医療機関での検査・治療法まで、声がれの正しい対処法を押さえておきましょう。

声がれの主な症状

声がれの主な症状

「声がかすれる」「声が出しにくい」「無理に話すと喉が痛む」「声が低くなった」など、日常生活に支障をきたす不調が多く見られます。
具体的には、朝起きた直後に声が出にくくなったり、長時間話すことでさらに悪化したりします。
プレゼンや会議、電話応対など声をよく使う場面で特に困ることが多いです。

発熱や咳を伴う場合は、コロナやインフルエンザの可能性もあるため注意が必要です。加えて、乾燥した室内や季節の変わり目などで症状が顕著になる方も多くいます。

声がれの原因・なりやすい方

声がれの最も一般的な原因は、急性喉頭炎や声帯の過度な使用による声帯の炎症です。
風邪やウイルス感染(例:コロナウイルス、インフルエンザなど)によって声帯が腫れ、正常な振動が妨げられることで音声障害が起きます。

また、喫煙、アレルギー、乾燥、過剰な声の使用、胃酸の逆流(逆流性食道炎)なども原因として挙げられます。とくに、教師、コールセンター、営業職、司会業など声を日常的に使う職業の方、カラオケなどで無理な発声をした方は注意が必要です。
高齢者や子ども、免疫力の低い方も発症リスクが高まります。秋冬の乾燥した季節は特に要注意です。

声がれの検査/診断方法

声がれの検査/診断方法

声がれが数日以上続く、または悪化する場合は、耳鼻咽喉科での受診が必要です。
問診により、声がれの経過や生活環境、既往歴などを詳しく確認した後、診察では「咽喉ファイバー(喉頭ファイバースコープ)」という細いカメラを使って、鼻から喉の奥を観察します。
検査は5〜10分程度で終了し、麻酔を使用するため痛みはほとんどありません。
この検査により、声帯の炎症、ポリープ、結節、腫瘍、声帯溝症や瘢痕の有無などを視覚的に確認することができます。

また、必要に応じて、音響分析、呼気圧測定、Voice Handicap Index(VHI-10)などの評価も行われます。これにより、症状の重症度や改善の経過も客観的に把握できます。

声がれの治療方法・回復期間の目安

治療は原因に応じて異なりますが、軽度であれば自宅でのケアで改善することもあります。まずは声帯を休めることが基本です。
話す量をできるだけ減らし、なるべく「沈黙療法(voice rest)」を取り入れましょう。水分補給をしっかり行い、のど飴やはちみつ入りの飲み物を活用すると喉の潤いを保つのに役立ちます。
市販ののどスプレーや吸入器も症状緩和に効果的です。

感染症が原因の場合は、抗ウイルス薬や抗菌薬を処方する場合もあります。アレルギー性や逆流性の原因であれば、抗アレルギー薬や胃酸抑制薬が用いられることも。
症状が重く、明日までにどうしても治したいときには、速効性のある吸入ステロイドや内服薬の使用、音声専門のリハビリ(STによる音声治療)を組み合わせることで改善を促します。

一般的には、急性の声がれであれば3日〜1週間以内に改善しますが、長引く場合や再発を繰り返す場合は、原因疾患の治療と専門的なケアが必要になります。

声がれの類似症状の疾患

声がれと似た症状には、声帯ポリープ、声帯結節、声帯麻痺、咽頭がん、声帯溝症、声帯瘢痕などがあります。
特に、2週間以上症状が続く場合や、明らかに声質が変わったと感じる場合は、重大な疾患が隠れている可能性があるため、早期受診が重要です。

声がれにならないための予防・日頃のケア

  • 加湿器を使って室内を乾燥させない
  • 外出時や睡眠中はマスクで喉を保護
  • はちみつ入りのホットドリンクで喉をいたわる
  • 無理な大声を出さず、マイクなどを活用して声帯への負担を減らす
  • のど飴を活用し、こまめに水分をとる
  • 禁煙・節酒を心がける
  • 定期的な音声訓練(SOVTEやハミング法)を取り入れる

これらのケアを日常的に実践することで、声がれの予防や再発防止につながります。

さいごに

声がれは一見軽い不調のように思われがちですが、放置すると長期化や重症化の恐れもあります。
特に大切な予定が明日に控えている場合などは、自己判断せずに早めの受診とケアが回復の鍵となります。
当院では、原因に応じた適切な検査・治療・音声指導を行っております。
どんな小さな違和感でも、お気軽にご相談ください。

野田 昌生

この記事の監修

野田 昌生(のだ まさお)

  • 自治医科大学 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科 講師
  • 耳鼻科専門医 医学博士